Vol.43

妊娠中のつわり・吐き気との上手な付き合い方と体調管理のコツ

  • 2025.11.27
  • m.i journal vol.43
  • コラム

妊娠初期のつわりで吐き気がつらく、仕事や生活に支障を感じていませんか。実は多くの妊婦さんが同じ悩みを抱えています。本記事では、吐き気の原因や続く期間を解説し、食事・生活習慣・環境づくりなど日常でできる具体的な工夫を紹介します。読み終える頃には、自分に合った対策が見つかり、少しでも前向きにこの時期を過ごすヒントを得られるはずです。

妊娠中、つわりによる吐き気が起こる主な原因

妊娠中のつわりによる吐き気は、多くの妊婦さんが経験する自然な体の反応です。主な要因はホルモン分泌の変化、嗅覚や味覚の敏感さ、そして体質や生活環境の影響です。これらが重なれば、日常生活に支障を感じるほどの不快感につながることがあります。原因を知れば、自分に合った工夫や対策が取りやすくなり、少しでも気持ちが楽になるきっかけになるでしょう。

ホルモン分泌の変化による影響

妊娠すると、体内では急激にホルモンの分泌量が変化します。特にhCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)やエストロゲン、プロゲステロンといったホルモンは、妊娠の維持に欠かせませんが、同時に吐き気や食欲不振を引き起こす要因ともなります。妊娠初期に吐き気が強く出やすいのは、hCGの分泌がピークを迎える時期と重なるからです。これは体を守るための自然な働きであり、多くの場合は時間の経過とともに落ち着いていきます。

においや味覚の変化による影響

妊娠中は嗅覚や味覚が敏感になり、普段なら気にならない匂いでも強い吐き気を感じる場合があります。例えば、普段使っている化粧品の香りや食事中の調味料の香りが急に受けつけなくなる場合も珍しくありません。味覚も変化し、苦味や油っぽさに敏感になる人もいます。これはホルモンの作用によって感覚が過敏になっているためです。こうした変化は一時的なものですが、不快に感じるにおいを避けたり食べやすい味を選んだりすれば、負担を軽くすることができるでしょう。

体質や環境による差も

つわりの程度や吐き気の強さには個人差があり、体質や生活環境も大きく関係しています。もともと胃腸が弱い人やストレスを抱えやすい人は、つわりが重く出やすい傾向があります。また、職場や家庭での生活リズムの乱れ、睡眠不足なども吐き気を強める要因です。逆に、休養をしっかりとり、無理のない環境を整えれば症状が軽くなることもあります。自分の体質や環境を振り返ることが、つわりと上手く付き合うきっかけとなるでしょう。

つわりによる吐き気はいつからいつまで続く?

つわりの吐き気は妊娠初期に始まり、多くの場合12〜16週で落ち着くとされています。ただし個人差が大きく、妊娠後期まで続く人もいれば、ほとんど症状を感じない人もいます。特に双子妊娠では症状が強く出やすい場合が多いと言われています。下記の表で一般的な流れと特徴をまとめました。

妊娠週数   吐き気の特徴   ポイント
5〜6週ごろ   吐き気や食欲不振が出始める   hCGホルモンが急増する時期
9〜11週ごろ   吐き気が最も強く出やすい   つわりのピークで休養が重要
12〜16週ごろ   症状が和らぎやすい   安定期に入り体調が落ち着く人が多い
個人差   出産まで続く場合や症状が軽い人も   双子妊娠や体質、環境要因が影響

 

表を参考にしながら、自分の体調や生活環境と照らし合わせると、今の状態を受け止めやすくなります。

日常生活でできる吐き気を軽減させる工夫

妊娠中の吐き気は生活の中で少しずつ工夫すれば和らぐことがあります。特別な準備をしなくても、食事のとり方や姿勢、環境を整えるだけで負担は軽くなります。小さな工夫を積み重ねて、つわりと上手に付き合っていきましょう。

食事や水分の取り方

一度にたくさん食べると胃に負担がかかり、吐き気を強める原因になります。少量を数回に分けて食べる「分食」を意識すると楽になることも。また、水分は一気に飲むより、常温の水や麦茶を少しずつ口に含むようにしましょう。冷たい飲み物や炭酸水が飲みやすいと感じる人もいますが、自分に合った方法を探しながら調整してみてください。

消化にやさしい食品の選び方

つわりで吐き気があるときは、油っぽい料理や味の濃いものは避けた方が無難です。おかゆやうどん、蒸した野菜や果物など、消化のよい食品を中心に選ぶと体への負担が軽くなります。たんぱく質をとる場合は、豆腐や白身魚、鶏むね肉など脂肪の少ない食材が向いているでしょう。無理に食べようとせず、食べられる範囲で栄養を意識することが大切です。

環境や姿勢の整え方

においや暑さなどの環境要因は吐き気を悪化させる場合があります。部屋の換気を心がけ、衣服は締めつけの少ないものを選びましょう。姿勢も重要で、背筋を軽く伸ばすと胃の圧迫が減り、呼吸もしやすくなります。横になるときは少し上体を起こすと楽に感じる人も多いです。自分に合った姿勢を見つけて休めば、吐き気対策につながります。

ツボ刺激や軽い運動の取り入れ方

手首の内側にある「内関(ないかん)」というツボを押すと、吐き気がやわらぐ場合があります。軽く押すだけでも効果を感じる人もいるので、外出時にも取り入れやすい方法です。また、無理のない範囲で散歩やストレッチをすると血流がよくなり、気分転換にもなります。体を動かすのはストレス解消にも役立つため、できる範囲で取り入れてみましょう。

不快なにおいの取り除き方

妊娠中は嗅覚が敏感になり、普段気にならないにおいでも吐き気につながる場合があります。部屋の空気がこもると不快感が増すため、こまめな換気を心がけましょう。生ごみや使用済みの衣類など、においの元を早めに処分することも効果的です。調理時は湯気がにおいを強めるため、冷ましてから食べる、電子レンジを活用して加熱時間を短くするなど、工夫をしてみてください。また、洗剤や柔軟剤、シャンプーなどは柑橘系の香りに切り替えると過ごしやすくなる場合があります。

早めに病院の受診を検討したい症状

つわりは多くの妊婦さんに起こる自然な反応ですが、症状が強すぎる場合は注意が必要です。体に負担がかかりすぎると、母体や赤ちゃんに影響する可能性があるため、無理せず医師に相談することが大切です。特に以下のような症状があるときは、早めに受診を検討しましょう。

妊娠悪阻が疑われる症状

吐き気や嘔吐が強すぎて水分すら取れない場合や、体重が急激に減る場合は妊娠悪阻の可能性があります。妊娠悪阻は脱水や栄養不足を引き起こし、母体だけでなく赤ちゃんの発育にも関わる場合があります。尿の回数が極端に減る、めまいが続く、体がだるく動けないといった状態もサインです。自己判断で我慢せず、早めに医師へ相談することが安心につながります。

吐き気以外で注意したい症状

吐き気だけでなく、強い頭痛や発熱、腹痛、出血などがある場合も受診が必要です。これらはつわり以外の病気や合併症が関わっている可能性があるため、放置すると悪化する場合があります。また、強い倦怠感や動悸が続く場合も注意が必要です。つわりだと思っていた症状が別の原因によることもあるため、気になる変化があれば遠慮せず医師に相談しましょう。

状況別・シーン別のつわり対策

つわりの吐き気は日常生活のあらゆる場面で影響を及ぼします。特に外出や人との関わりがあるシーンでは、事前に工夫しておけば負担を減らすことができます。移動や外食、冠婚葬祭などそれぞれの場面に合った対策を知っておくと心強いでしょう。

移動中の体調管理

電車やバスの移動は揺れや人混みで吐き気が強まりやすくなります。座れる場所を早めに確保する、マスクでにおいを防ぐなどの工夫で対処しましょう。こまめに水分をとり、ミントタブレットや飴を口にすると気分転換になることも。無理に長時間乗らず、必要なら途中下車して休むのも大切です。事前に移動時間を調整するだけでも、体への負担を減らせます。

買い物や外食の際の過ごし方

スーパーや飲食店は食材や調理のにおいが強く、吐き気の引き金になりやすい場所です。できるだけ混雑を避け、短時間で済ませましょう。外食では油っぽい料理を避け、消化のよいメニューを選ぶと体が楽になります。体調が不安定な時期は、テイクアウトや宅配を活用するのも良い方法です。食べられる範囲で楽しめば気持ちも軽くなります。

冠婚葬祭やイベント参加時の準備

冠婚葬祭やイベントは長時間の参加が必要になるため、つわり中は大きな負担となります。事前に体調が不安定であることを周囲に伝えておくといいでしょう。飴や水分を持ち歩き、途中で休憩できる場所を確認しておくと心強いです。食事が合わない場合に備え、小さなおにぎりやクラッカーなどを持参するのもおすすめです。無理をせず、体調次第では早めに退出することも大切です。

まとめ

妊娠中のつわりや吐き気がある時期は、気持ちが不安定になりやすいですよね。思うように食べられなかったり、生活のリズムが乱れたりして、不安になる日もあるかもしれません。でも、少しずつ工夫を取り入れるだけで、体も心も少し軽くなることがあります。

m.i(ミィ)は、そんなゆらぎの時期を過ごすあなたに寄り添いたいと思っています。どうか、「できることからで大丈夫」と、自分を責めずに過ごしてください。小さな一歩を重ねていくうちに、きっと気持ちも前向きに変わっていきますように。