妊娠中に眠れないのはなぜ?夜ぐっすり眠るためにできること
- 2025.12.9
- m.i journal vol.46
- コラム
妊娠中、夜中に何度も目が覚めて「ぐっすり眠れない」と悩んでいませんか。実は多くの妊婦さんが同じような経験しています。本記事では、妊娠中に眠れなくなる主な原因と、夜に深く眠るための工夫をわかりやすく紹介します。読み終える頃には、自分に合った快眠のヒントが見つかり、心も体も少しラクに過ごせるようになるはずです。
妊娠中に眠れないのはよくあること?

妊娠中に眠れないと感じるのは、決して珍しいことではありません。特に妊娠後期になると、ホルモンの変化やお腹の重み、頻尿などが重なり、夜中に何度も目が覚める方が少なくありません。さらに、育児への不安や生活リズムの乱れが眠りを浅くする場合もあります。多くの妊婦さんが同じように悩んでいるため、「自分だけ眠れないのでは」と思い込む必要はありません。妊娠中の眠れなさは一時的な変化と受け止め、体の声に合わせて工夫していくことが大切です。
妊娠中に眠れなくなる主な理由

妊娠中に眠れなくなるのは、多くの妊婦さんが経験する自然な変化です。ホルモンの影響やお腹の重み、さらには心の不安などが重なり、眠りを妨げる要因になります。「私だけかも」と思う必要はありません。理由を知ることで、少しずつ自分に合った対策が見えてくるでしょう。
ホルモンバランスの乱れと睡眠の関係
妊娠中は女性ホルモンの分泌が大きく変化し、眠りの質に影響します。プロゲステロンの増加は眠気を招く一方で、眠りを浅くして途中で目が覚めやすくなる場合があります。また、エストロゲンの変化によって自律神経が不安定になり、夜中に寝つきづらいことも。これは誰にでも起こりうる一時的な変化なので、不安に感じすぎず「体が赤ちゃんを育てる準備をしているから起こること」と受け止めるのが大切です。
お腹の重みや頻尿による睡眠の妨げ
妊娠後期になるとお腹の重みで寝返りが難しくなり、体勢を変えるだけでも目が覚めやすくなります。さらに、子宮が膀胱を圧迫するので頻尿が起こり、夜中にトイレに行く回数も増えます。こうした身体の変化は自然なことですが、結果的に睡眠のリズムを崩す要因になりやすいのです。抱き枕で姿勢をサポートしたり、就寝前の水分量を少し工夫したりすれば、休みやすさが変わってきます。
不安やストレスなど精神的な要因
妊娠中は出産や育児に対する不安、仕事や生活の変化によるストレスを抱えやすい時期です。気持ちが落ち着かないと自律神経が乱れ、寝つきが悪くなったり眠りが浅くなったりします。「ちゃんと眠らなきゃ」と思うほど眠れなくなることも少なくありません。そんなときは、リラックスできる習慣を取り入れる、気持ちを身近な人に話して共有することが助けになります。一人で抱え込まずに、心を少し軽くして休む工夫をしてみましょう。
眠れる体をつくる生活習慣

妊娠中の不眠をやわらげるには、毎日の過ごし方を整えることが大切です。朝の光を浴びたり、体を軽く動かしたり、短い仮眠を取り入れるだけでも夜の眠り方が変わってきます。小さな工夫の積み重ねが、快適な休息へとつながります。
体内時計を整える
朝起きたらカーテンを開けて光を浴びると、体のリズムがリセットされます。夜には自然な眠気が訪れやすくなり、寝つきもスムーズになります。毎朝同じ時間に起き、軽く朝食をとることも効果的です。休日に寝すぎず、一定のサイクルを意識するだけでも、眠りやすさが変わっていくでしょう。
軽い運動を日中に取り入れる
軽く体を動かすと血流がよくなり、自律神経の働きも整いやすくなります。おすすめはウォーキングやストレッチ、マタニティヨガなど、妊娠中でも無理なくできる運動です。強い負荷をかける必要はなく、軽く汗ばむ程度で十分。日中に体を動かすと、夜は心地よい眠気につながります。
日中の仮眠は短時間にとどめる
強い眠気を感じたときは、短い仮眠で体を休ませるとすっきりします。ただし長く眠ってしまうと夜に響くため、15〜30分ほどを目安にしましょう。椅子やソファで軽く目を閉じるだけでも効果はあります。ちょっとした休憩を取り入れることで、心身が回復し、夜も眠りやすくなります。
妊娠中でも夜にぐっすり眠るための工夫

妊娠中に深く眠るためには、寝室の環境や就寝前の過ごし方を整えることが大切です。光や音、温度のちょっとした違いが眠りを妨げる原因になる場合があります。リラックスできる習慣を取り入れたり、寝る前の刺激を避けたりすることで、自然に眠りやすい状態をつくっていきましょう。
寝室環境を整える
眠りやすい空間を用意することはとても大切です。部屋の照明は暗めにして、カーテンで外の光を遮ると寝つきがよくなります。エアコンや加湿器を使って、温度は25度前後、湿度は50%程度を目安に保つと快適です。また、寝具も体をしっかり支えてくれるものを選びましょう。抱き枕やクッションを使えば、お腹が大きくても横向きの姿勢で休みやすくなります。環境を整えるだけでも、睡眠の質は大きく変わります。
リラックスできる習慣をつくる
寝る前に心を落ち着かせる時間を持つと、体が眠りの準備をしやすくなります。温かいハーブティーや白湯を飲む、深呼吸をする、リラックスできる音楽を聴くなど、簡単にできることがおすすめです。読書や軽いストレッチも効果的で、気持ちがほぐれると自然に眠気が訪れます。無理に「眠らなければ」と思わず、心地よい習慣を取り入れるのがポイントです。毎晩少しずつ繰り返せば、眠りにつながる合図として体にしみ込んでいきます。
寝る前のスマホやカフェインを控える
スマホやパソコンの強い光は脳を刺激し、眠気を遠ざけてしまいます。就寝の1時間前には使用を控え、代わりに落ち着ける時間を過ごしましょう。また、コーヒーや紅茶、チョコレートに含まれるカフェインも覚醒作用があるため、夕方以降は避けるのが安心です。飲み物はノンカフェインの麦茶やルイボスティーにすると、体にもやさしく眠りの妨げになりません。ちょっとした工夫で、夜の眠りがぐっと整いやすくなります。
眠れない夜が続いたときの受診の目安

妊娠中の不眠はよくあることですが、あまりに続くと心身に負担をかけてしまいます。夜眠れない状態が長引き、日常生活にまで影響を及ぼすようなら、一度医療機関に相談するのが安心です。自己判断で放置せず、専門家に話すことで原因が明らかになり、適切な対応につながります。
日常生活に支障が出ている場合
眠れない日が続き、日中に強い眠気や集中力の低下を感じるようになったら注意が必要です。仕事や家事が思うように進まず、生活に支障が出ているなら医師に相談しましょう。慢性的な寝不足は体力の低下や気分の落ち込みにつながる場合があります。早めに受診することで、妊娠中でも取り入れられる工夫やアドバイスを得やすくなります。
強い不安感や体調不良を感じるとき
夜眠れないだけでなく、強い不安感や気分の落ち込み、頭痛や動悸など体調不良をともなう場合は早めに医療機関へ。妊娠中はホルモンや環境の変化で心も体も揺らぎやすく、放置すると回復に時間がかかる場合もあります。症状が軽いうちに相談すれば、早めの改善につながるでしょう。
まとめ

妊娠中に眠れない夜が続くと、不安や疲れで心まで落ち込んでしまうことがありますよね。でも、それはあなただけではなく、多くの妊婦さんが経験している自然な変化です。原因を知り、少しずつ工夫を取り入れれば、体も心もリラックスしていくでしょう。
m.i(ミィ)は、そんな揺らぎの時期を過ごすあなたに、そっと寄り添える存在でありたいと願っています。完璧に眠ろうとしなくても、小さな工夫の積み重ねが安心につながり、夜の休息が戻ってくることを信じて。あなたの毎日が、少しでも穏やかな時間で満たされていきますように。

