Vol.16

産後に髪が抜ける原因とは?脱毛の仕組みと正しい対策法【美容師監修】

  • 2025.8.26
  • m.i journal vol.16
  • コラム

出産後、「こんなに抜けるの?」と感じたことはありませんか?実は多くのママが経験する産後の抜け毛はホルモンの変化や生活の影響が関係しています。

この記事では、抜け毛が起こるしくみと、今日から始められるケア方法を解説します。(美容師監修)

産後に髪が抜ける原因とは?

出産後の髪の変化に戸惑う方は少なくありません。その背景には、ホルモンや生活の変化など、さまざまな要因が関係しています。ここでは、産後に髪が抜けやすくなる理由をいくつかに分けて見ていきましょう。

ホルモンバランスの急激な変化

妊娠中は、女性ホルモンのひとつであるエストロゲンが多く分泌されます。このホルモンには、髪の成長を長く保ち、抜けにくくするはたらきがあります。

しかし、出産を終えるとエストロゲンの分泌が急激に減ります。すると妊娠中に抜けずに残っていた髪が、まとめて抜け始めるようになります。これは「分娩後脱毛」とも呼ばれ、自然な体の流れによるものです。

産後に起こりやすいストレス

慣れない育児や生活の変化により、産後は心身ともに負担を感じやすい時期です。特に初めての子育てでは、自分の時間が取れず、気づかないうちに疲れがたまってしまうこともあります。

強いストレスを受けると、自律神経が乱れやすくなり、血行も悪くなります。髪の根元は細い血管から栄養を受け取っているため、血流の低下は髪の健康に影響を及ぼします。結果として、抜け毛の量が増える原因になるのです。

頭皮環境の悪化

出産をきっかけに体質が変わることは珍しくありません。たとえば、今まで使っていたシャンプーが急に合わなくなることもあります。

ホルモンの変化や寝不足、洗髪の頻度が減ることなどで、頭皮が乾燥しやすくなったり、かゆみが出る場合もあります。こうした頭皮の不調が続くと、髪が抜けやすい状態になってしまいます。

栄養不足や産後ダイエット

産後は、赤ちゃんへの授乳や慣れない育児の影響で、自分の食事がおろそかになることがあります。また、体型の変化を気にして、早く元に戻したいと無理な食事制限をする方もいます。

髪は主にたんぱく質から作られており、鉄分や亜鉛、ビタミン類も欠かせません。栄養が不足すると、体は命に関わる部分を優先し、髪や爪などは後回しにされてしまいます。その結果、髪のハリやコシが失われたり、抜け毛が増える原因になります。

その他の要因

産後の抜け毛には、体調の変化以外にもいくつかの要素が関係することがあります。

甲状腺機能の変化

出産後に甲状腺ホルモンの分泌が乱れることがあります。このホルモンのバランスが崩れると、抜け毛が増えるだけでなく、疲れやすさや気分の落ち込みといった症状が出ることもあります。

皮膚トラブルや炎症

ホルモンや生活の変化により、頭皮に湿疹や赤みが出る場合もあります。このような皮膚の炎症は、髪の成長にも影響を与えることがあるため、放置しないように注意が必要です。

産後の抜け毛はいつから始まり、いつまで続くの?

出産後に髪の抜け毛が増えて戸惑う方は少なくありません。けれども、これはホルモンバランスの変化による一時的なものであり、あらかじめ時期の目安を知っておくことで安心につながります。

抜け毛が増え始めるのは、多くの方で産後2〜3ヶ月頃。赤ちゃんのお世話が本格化するタイミングと重なり、シャンプーやブラッシングの際に抜け毛の量が気になり始めることがよくあります。また、「朝起きたときに枕に髪がたくさん落ちていてショックだった」と感じる方も多く、先輩ママたちからもよく聞かれる体験談のひとつです。

その後、産後4〜6ヶ月頃に抜け毛のピークを迎えるのが一般的です。髪のボリュームが減ったり、生え際や分け目が目立ってしまうこともありますが、これも一時的な現象と考えられています。

抜け毛は通常、産後半年〜1年ほどで自然と落ち着いていくといわれています。新しい髪も徐々に生え始め、少しずつ元の状態に戻っていくケースがほとんどです。ただし、回復のスピードには個人差があり、抜け毛がそれほど気にならなかったという方もいます。

産後に髪が抜けるのはいつまで?時期・原因・ケア方法を解説【医師監修】

産後に頭皮がかゆくなるのはなぜ?

出産後、髪の抜け毛だけでなく「頭皮のかゆみ」に悩む方も少なくありません。なぜこの時期にかゆみが出やすくなるのか、どのように対処すればよいのかを、わかりやすく整理してお伝えします。

かゆみが出やすくなる時期

産後の体は、ホルモンバランスが急激に変化しやすい時期です。肌の乾燥や敏感さが増し、これまでとは違う刺激に反応しやすくなる傾向があります。とくに頭皮は皮脂や汗の分泌も影響しやすく、かゆみを感じやすい部位です。

乾燥や汗・皮脂による頭皮の不快感

出産後は、皮脂分泌の乱れや汗の増加によって頭皮環境が変わりやすくなります。乾燥によるつっぱり感や、皮脂によるべたつきのどちらも、かゆみの原因になることがあります。日によって感じ方が変わるのも、産後の体の特徴です。

抜け毛・かゆみがひどい時期の正しいケア

抜け毛が気になる時期は、不安な気持ちになりやすいものです。髪のことで悩む日が続くと、ふと気持ちが沈んでしまうこともあります。そんな時は、できることから少しずつ試してみるだけでも、心が少し軽くなるかもしれません。

ここでは、無理なく続けられるケア方法をご紹介します。

睡眠の質を上げる

睡眠は、髪の生まれ変わりを支える大切な時間です。特に夜10時〜深夜2時は「髪のゴールデンタイム」とも呼ばれ、成長ホルモンが活発に働く時間帯とされています。

赤ちゃんのお世話でまとまった睡眠を取るのは難しい産後は、昼間の短い仮眠でもいいので、こまめに体を休めることが大切です。スマートフォンを寝る前に見ない、照明を落とす、温かい飲み物でリラックスするなど、眠りの質を上げる工夫も有効です。

栄養バランスを見直し、髪に必要な成分を摂取

髪の健康には、バランスのとれた食事が欠かせません。特にたんぱく質やビタミン、ミネラルは髪をつくる材料になり、不足すると髪が細くなったり、生えにくくなったりすることもあります。

忙しい毎日では完璧な食生活はむずかしいですが、できる範囲でたんぱく質を意識したり、間食にナッツやチーズを取り入れるなど、小さな工夫でも栄養の質は変わります。サプリメントを活用するのも一つの方法ですが、無理のない範囲で自分の体調に合わせて取り入れてみてください。

頭皮ケアで血行促進と保湿

産後はホルモンの変化により、頭皮が乾燥しやすくなったり、皮脂のバランスが崩れがちになります。この状態を放っておくと、頭皮の環境が悪化し、抜け毛が進行することもあります。

指の腹を使って軽くもみほぐすようなマッサージは、血行を良くし、髪の成長に必要な栄養を届けやすくしてくれます。スキンケアと同じように、頭皮にも「いたわるケア」を習慣にしていきましょう。

ゴシゴシ洗わない、指の腹で洗うシャンプーの正しい方法

力を入れて洗うのではなく、指の腹で優しくマッサージするように洗うことで、頭皮を傷つけず、血行を促す効果も期待できます。力を入れてゴシゴシ洗うのではなく、指の腹を使ってやさしくマッサージするように洗うことで、頭皮を傷つけず、血行の促進も期待でき、健やかな頭皮環境づくりに役立ちます。

また、洗い流す際はぬるま湯(32~36℃程度)を使うのが理想的です。熱すぎると乾燥を招きやすく、冷たすぎると皮脂や汚れが十分に落ちにくくなります。爪を立てず、やさしく丁寧に洗い、最後までしっかりすすぐことも大切なポイントです。

産後の頭皮に合ったシャンプー選びのポイント

産後は体の変化が大きく、肌が一時的に敏感になることもあります。頭皮も例外ではなく、これまで問題なく使えていたシャンプーやトリートメントが、急に合わなくなるケースも少なくありません。

もし洗髪後にかゆみや乾燥を感じるようであれば、肌への刺激が少ないヘアケアアイテムに見直すことが大切です。低刺激の「アミノ酸系洗浄成分」や「保湿成分配合」のシャンプーは、日常的なヘアケアに取り入れやすく、多くの方に選ばれています。  

m.i(ミィ) チェリッシュ マムシリーズは、産後の肌変化に寄り添ってつくられたヘア&ボディケアラインです。ノンシリコンで泡切れがよく、3種のヒト型セラミド(セラミドAP、NG、NP・保湿成分)を配合したシャンプーは、乾燥しがちな頭皮をやさしく洗い上げてくれます。トリートメントは放置時間なしで、育児中の時短ケアにもぴったり。髪の指通りがなめらかになります。

マンダリンオレンジ精油のやさしい香りも、慌ただしい毎日の中で、心をふっと和らげてくれるでしょう。「自分のことは後回しになってしまう…」というママにこそ手に取ってほしいシリーズです。

見た目の変化に悩む産後ママにおすすめの髪型【美容師監修】

産後はホルモンバランスの変化や生活習慣の影響で、抜け毛や髪質の変化に悩む方も少なくありません。「このまま髪が戻らなかったらどうしよう」と不安になることもありますが、髪型の工夫で印象は大きく変えられます。

ここでは、美容師のアドバイスも取り入れながら、産後の髪悩みをさりげなくカバーできるスタイルをご紹介します。今の自分に似合う髪型を探すヒントになればうれしいです。

薄毛をカバーできる「ショートヘア」

産後の抜け毛で気になりやすいのが「生え際」や「分け目」の透け感です。ショートヘアは髪全体に自然なボリューム感が出やすく、薄毛が目立ちにくいという特徴があります。

さらに、髪を乾かす時間も短くなるため、育児中の時短にもつながります。髪型のフォルムが整っていることで、日々のセットがラクになるのもメリットです。ふんわりとしたトップのシルエットを意識すれば、全体のバランスもよく見えます。毛先の軽さや前髪の長さを調整しながら、自分に合ったデザインを楽しんでみてください。

アレンジ自在な「ボブ・ミディアムボブ」

ボブやミディアムボブは、ショートよりも少し長さを残したスタイルで、髪を結べる長さがあるのが特徴です。急なお出かけや抱っこのときにも、サッとひとつ結びにできて便利です。

また、顔まわりのデザインで印象を変えやすく、やわらかな雰囲気に仕上げたい方にも向いています。軽く巻いたり、ワックスで動きを出すだけでも印象が変わるので、アレンジの幅が広い点も人気の理由です。「ショートにするのは少し勇気がいるけれど、扱いやすさも大切にしたい」そんな方にとって、ボブ〜ミディアムの長さはちょうどよい選択肢になるかもしれません。

結びやすくまとめやすい「ロング・セミロング」

ロングやセミロングは、抜け毛が気になる部分をまとめ髪でカバーできるのが魅力です。お団子ヘアやハーフアップなど、アレンジ次第で薄毛を自然に隠すこともできます。

赤ちゃんに髪を引っ張られないよう、まとめておける長さがあるのも実用的です。乾かすのに時間はかかりますが、スタイリングの自由度が高いという利点もあります。また、美容院に頻繁に行けない時期でも、カットの頻度が少なく済むため管理がしやすいという声も多く聞かれます。長さを生かして楽しめるアレンジを見つけてみるのもおすすめです。

分け目や前髪の工夫で印象を変えるコツ

髪のボリュームが気になるときは、分け目を変えるだけでも見た目の印象が変わります。同じ位置で分け続けると地肌が透けて見えやすくなるため、ときどき位置を変えるだけでふんわり感が出やすくなります。

前髪を少し厚めにつくる、流し前髪にするなどの工夫でも、顔まわりが明るく見えやすくなります。産後は短い毛が目立ちやすくなることがありますが、スプレーやワックスで整えたり、ヘアバンドなどの小物を取り入れるのも効果的です。忙しい中でも取り入れられる小さな工夫で、気持ちが少し軽くなるかもしれません。「髪型を変える」ことが、気分転換や前向きな気持ちのきっかけになることもあります。

大切なのは「悩みすぎない」こと

産後の抜け毛は、誰にでも起こり得る自然な変化です。一時的なものと理解することで、不安やストレスを少しずつ和らげることができます。ここでは、気持ちを軽く保つための視点や、心と体にやさしい過ごし方についてお伝えしていきます。

ほとんどのママが経験する一過性の変化

出産後の髪の変化に戸惑う方は多くいらっしゃいます。抜け毛の量に驚いたり、鏡を見るたびに落ち込んでしまうこともあるでしょう。でも実は、この「産後脱毛」は、出産を経験した多くの女性が通る道です。 

ホルモンバランスの変化によって起こるもので、数ヶ月から1年ほどで自然に落ち着いていくといわれています。髪が抜けることは決して異常ではなく、体が元の状態に戻ろうとする過程のひとつです。「私だけじゃない」と思えるだけで、気持ちが少し楽になることもあるかもしれません。無理に完璧を目指さず、今できることをひとつずつやっていくことで、自然と回復に向かっていきます。

自分を労わる生活リズムで前向きな回復を

産後は、育児の忙しさに気を取られ、自分のことを後回しにしてしまいがちです。けれども、髪や体の回復には「自分を大切にすること」がとても大切です。たとえば、栄養バランスの良い食事を少し意識したり、家事の合間に深呼吸するだけでも違います。また、睡眠時間が取りにくい時期だからこそ、短時間でも質を高める工夫が効果的です。

生活リズムが整ってくると、心にもゆとりが生まれ、髪の状態もゆっくりと落ち着いていきます。その変化に気づいたとき、「あの時の悩みは一時的だった」と思える日がきっとやってくるはずです。「髪が元に戻るのを待つ」のではなく、「今の自分も大切にしてあげる」。そんな気持ちで過ごす時間が、少しずつ心をほぐしてくれることもあります。

まとめ

産後の髪の変化は、目に見える悩みだからこそ、不安や焦りを感じやすいものです。けれど、それは決して“失う”だけの出来事ではありません。からだがゆっくりと元に戻ろうとしているサインでもあり、自分らしさを取り戻す途中にある自然なプロセスです。

思うように整わない日があっても、それはあなたが大切な存在を守ろうとしている証です。だからこそ、できないことよりも、今できていることに目を向けて、少しずつ心をほぐしていけたら。髪のことも、心のことも、焦らず向き合っていくことで、きっと整っていきます。m.i(ミィ)も、その歩みのそばに寄り添える存在でありたいと願っています。