Vol.22

妊娠中のシャンプーの選び方|敏感な時期でも安心な成分とは【研究チーム監修】

  • 2025.9.11
  • m.i journal vol.22
  • コラム

妊娠してから肌が敏感になり、今まで使っていたシャンプーが合わなくなった……

そんな悩みはありませんか?

本記事では、妊娠中のデリケートな頭皮にやさしいシャンプーの選び方を、研究チーム監修のもとでわかりやすく解説します。

不安なく使える成分や避けたい添加物、使い方のコツまで知れば、毎日のバスタイムがもっと心地よくなるはずです。

妊娠中にシャンプー選びが重要な理由

妊娠中はホルモンバランスの影響で、肌や頭皮がとても敏感です。普段は問題なかった成分でも、かゆみや赤みなどのトラブルを引き起こすことがあります。

そのため、できるだけ低刺激なシャンプーを選ぶのが大切です。不安なく使えるアイテムを選べば、心身ともにリラックスしたバスタイムが過ごせるようになります。妊娠中こそ、自分と赤ちゃんの両方にやさしい選択が求められています。

妊娠中に起こる髪と頭皮の変化

妊娠中は体の内側でさまざまな変化が起こりますが、髪や頭皮も例外ではありません。ホルモンの影響により、髪質が変わったり、頭皮が敏感になったりする方も多いです。今まで使っていたヘアケア用品が合わなくなったり、突然トラブルを感じることもあります。

自分の頭皮状態をきちんと知り、それに合った対策をとることが大切です。

ホルモンバランスの変化による影響

妊娠中は女性ホルモンが大きく変動するため、髪や頭皮にも影響が出ます。特にエストロゲンの増加で髪の毛が抜けにくくなる一方、出産後はその反動で急に抜け毛が増えることもあります。その時々の体調や体質に合わせて、変化に気づいたら早めにケアを調整することが大切です。

頭皮の乾燥・べたつき

妊娠中は皮脂の分泌バランスが乱れやすく、頭皮の乾燥やべたつきが気になりやすくなります。乾燥によってかゆみが出たり、逆に皮脂が過剰に出て髪がすぐにべたついたりする場合もあります。こうした状態を放置すると、フケや炎症の原因にもなりかねません。

頭皮の状態に合わせて、保湿力や洗浄力のバランスがとれたシャンプーを選びましょう。

敏感頭皮を招くバリア機能の乱れ

妊娠中は肌のバリア機能が低下し、刺激に弱くなる傾向があります。特に頭皮は髪に覆われているため蒸れやすく、かゆみや赤みを感じやすくなります。小さな刺激でも炎症につながる場合があるため、日ごろからやさしくケアするのが大切です。洗浄力が強すぎるシャンプーを避けて、低刺激のアイテムに切り替えるだけでも違いが実感できるでしょう。

妊娠中のシャンプー成分の選び方【研究チーム監修

*タカラベルモント株式会社 化粧品研究開発部

妊娠中は頭皮が敏感になりやすく、刺激の強い成分がトラブルの原因になる場合もあります。特に市販のシャンプーに含まれる成分の中には、妊婦さんの肌に合わないものも多いため注意が必要です。胎児への影響が心配な時期だからこそ、どんな成分を避けるべきかを知っておくと安心です。ここでは、避けた方がいい代表的な5つの成分を紹介します。

硫酸系界面活性剤

洗浄力が高い硫酸系界面活性剤は、頭皮の必要な皮脂を過剰に落とすことで、乾燥やかゆみの原因になることがあります。具体的には「ラウリル硫酸Na」「ラウレス硫酸Na」などが代表的な成分です。泡立ちは良いものの脱脂力が強いため、妊娠中、頭皮が乾燥してきたと感じたら避けましょう。

パラベン・防腐剤

パラベンは防腐目的で多くの化粧品やシャンプーに使われていますが、肌への刺激になる場合もあります。妊娠中は免疫バランスが変わるため、肌が過敏に反応しやすくなるのです。特に頭皮にかゆみや赤みが出やすい方は注意が必要です。成分表示に「メチルパラベン」「プロピルパラベン」などの記載があれば避けましょう。

合成香料・着色料

強い香りや人工的な色がついたシャンプーは、肌が敏感な時には刺激になる場合があります。香料の一部にはアレルギー反応を引き起こすものもあり、つわり中に気分が悪くなる原因になることも……色についても見た目より成分を重視し、着色料不使用の製品を選ぶのがおすすめです。

シリコン

シリコンは髪の表面をコーティングしてツヤを出す成分ですが、頭皮に蓄積しやすい成分でもあります。特に妊娠中は皮膚の代謝が変わりやすく、毛穴の詰まりが炎症につながるケースも。シャンプーの成分表に「ジメチコン」「アモジメチコン」などがあれば、シリコンが配合されています。気になる方は、「ノンシリコン」と表記されたシャンプーを選ぶと良いでしょう。

エタノール(アルコール)

エタノールは防腐や清涼感を出すために使われますが、妊娠中の乾燥しやすい肌には刺激が強い場合があります。特に乾燥肌や敏感肌の人は、アルコールによってピリピリ感や赤みを感じることも……成分表示に「エタノール」や「変性アルコール」と書かれているものは避けた方が無難です。保湿成分が含まれたアルコールフリーのシャンプーを選ぶのがおすすめです。

妊娠中に快適にシャンプーするコツ

妊娠中のバスタイムは、ただ清潔にするだけでなく心と体を休める時間にもなります。そのため、少しの工夫でシャンプーの時間がぐっと快適になります。頭皮が敏感になっている時期だからこそ、洗い方や温度などにも気を配りましょう。負担を減らす工夫を取り入れることで、毎日の習慣がリラックス時間に変わります。

洗髪前にブラッシングを行う

髪を洗う前にブラッシングをするだけで、洗髪時の摩擦を減らせます。絡まりがほぐれてシャンプーが髪全体に行き渡りやすくなるので、泡立ちもよくなります。頭皮の汚れも浮き上がりやすくなるため、洗浄効果もアップするでしょう。無理に引っ張らず毛先から少しずつとかすのがコツで、静電気を防ぐには木製や豚毛のブラシを使うと効果的です。

泡で地肌を優しく洗う

シャンプーは原液を直接地肌に乗せるのではなく、手のひらでしっかり泡立ててから使いましょう。泡がクッションになり、頭皮への刺激を和らげてくれます。爪を立てずに、指の腹で円を描くようにマッサージするように洗うのが理想的です。力を入れすぎると、かえって頭皮を傷つけることがあるので注意してください。やさしく洗うことを意識しましょう。 

ぬるま湯ですすぎ残しなくしっかり流す

シャンプー後のすすぎは、38℃前後のぬるま湯がおすすめです。熱すぎるお湯は頭皮の乾燥を招き、かゆみやフケの原因になります。反対に冷たすぎると、汚れが落ちにくいです。時間をかけて丁寧に流せば、泡や成分が頭皮に残るのを防げます。特に耳の後ろや襟足はすすぎ残しが多くなりやすいので、意識してしっかり洗い流しましょう。

洗髪後は素早くタオルドライ&保湿ケア

髪を洗った後は、すぐに水分を拭き取りましょう。濡れたまま放置すると、頭皮が冷えて血行が悪くなったり、雑菌が繁殖したりすることがあります。タオルでゴシゴシこすらず、包み込むように押さえて水分を吸い取るのがポイントです。乾燥が気になるときは、妊娠中の肌にやさしい低刺激タイプの頭皮用ローションを使うのもおすすめです。

妊娠中のシャンプー選びのポイント【研究チーム監修

*タカラベルモント株式会社 化粧品研究開発部

妊娠中は、頭皮が敏感になりやすく、今まで使っていたシャンプーが合わなくなることがあります。だからこそ、成分や使い心地に気を配りたい時期です。赤ちゃんにも心配なく使えるものを選べば、出産後もそのまま使い続けられて便利です。ここでは、妊娠中にシャンプーを選ぶときに押さえておきたい6つのポイントをご紹介します。

低刺激・無添加のものを選ぶ

妊娠中は肌が敏感になり、少しの刺激でもかゆみや赤みが出ることがあります。そこで、できるだけ低刺激で無添加のシャンプーを選ぶのがおすすめです。例えば「アルコールフリー」「着色料・香料不使用」「防腐剤不使用」などの表示が目安になります。成分表をよく確認して、肌への負担が少ない商品を選びましょう。

香りが強すぎないものを選ぶ

妊娠中はにおいに敏感になる方が多く、強い香りのシャンプーが気分を悪くする原因になることもあります。特につわりの時期は、香料がストレスになりがちです。柑橘系やラベンダーなど、自然な香りのものや無香料タイプを選ぶのがおすすめです。香りの感じ方には個人差があるので、実際に香りを確認してから購入すると間違いないでしょう。

アミノ酸系洗浄成分を選ぶ

洗浄成分にもさまざまな種類がありますが、妊娠中は頭皮への刺激が少ないアミノ酸系がおすすめです。アミノ酸系洗浄成分は、皮脂を落としすぎず、必要なうるおいを守りながら洗えるのが特徴です。成分表には「アシル(C12,14)アスパラギン酸TEA」「ココイルグルタミン酸Na」などの記載があるものが該当します。髪や頭皮をやさしく洗いたいときにぴったりです。

成分の由来/安全性確認試験品かを確認

肌へのやさしさを重視したいなら、オーガニックや天然由来の成分が配合されたシャンプーも検討してみましょう。植物エキスやハーブなど自然由来の成分は、添加物を避けたい妊婦さんに人気です。ただし、天然成分でもすべてが安全とは限らないため、アレルギーがある方は注意が必要です。敏感肌用に作られ、安全性の確認試験された製品(ex.敏感肌パッチテスト)かどうかも確認しましょう。

試供品やサンプルで試してから購入する

妊娠中は肌の状態が変わりやすく、合うと思って買った商品でもトラブルが出る場合があります。そのため、いきなり現品を買うのではなく、試供品やサンプルで試してからの購入がいいでしょう。特にネットで購入する場合は、返金保証付きやお試しセットがあるものを選ぶと失敗を防ぎやすくなります。

口コミを参考にする

商品を選ぶときは、実際に使った人の口コミをチェックするのも有効です。妊婦さんや敏感肌の人の体験談はとても参考になります。特に「つわり中でも使えた」「赤ちゃんにも使える」などのリアルな感想があると、購入の目安になります。ただし、すべての人に合うとは限らないため、口コミはあくまで参考にしつつ、自分の肌に合うかを確認することが大切です。

まとめ

妊娠中は、今まで気にならなかったことにも敏感になりやすい時期です。
肌や頭皮の変化に戸惑いながらも、「赤ちゃんにとって安心なものを使いたい」と思うのは、とても自然なこと。

それでも、何が正解かわからず、不安になることもあるかもしれません。

そんな日々の中で、少しでも不安をやわらげられる存在であれたら――。

毎日のシャンプーの時間が、心とからだをいたわるひとときになりますように。
m.i(ミィ)は、そんなあなたの変化にそっと寄り添う存在でありたいと願っています。
無理をせず、自分を大切にできる時間を、今日も過ごせますように。