Vol.50

妊娠中のだるさが辛い。原因と無理なくできる毎日のケアを紹介

  • 2026.5.15
  • m.i journal vol.50
  • コラム

「なんだか体が重くて起き上がれない」「寝ても疲れが取れない気がする」。そんな風に自分を責めていませんか。妊娠中のだるさは、赤ちゃんを育てるために体が頑張っている証拠です。この記事では、だるさの原因と今日から無理なくできるケアの方法をお伝えします。「これならできるかも」と思える、簡単なことから始めてみてください。

妊娠中にだるさ・疲れを感じやすくなる理由

「妊娠したらなんでこんなに疲れるんだろう」と不思議に思ったことはありませんか。実は妊娠中のだるさには、体の中で起きているさまざまな変化が関係しています。まずはその原因を知ることが、上手に付き合うための第一歩になるでしょう。

ホルモンバランスが変わる影響

妊娠すると、赤ちゃんを育てるために女性ホルモンの分泌量が急激に変化します。特に妊娠初期に増えるプロゲステロン(黄体ホルモン)は、体温を上げたり眠気を誘ったりする作用があるため、どうしても体がボーッとしやすくなるでしょう。これは体が「休んで」というサインを出している状態ともいえます。今まで通りに動けなくても、それはホルモンのせいなので、自分を責めたり、落ち込んだりする必要はありません。

血液量の増加と貧血の影響

お腹の赤ちゃんに酸素や栄養を届けるため、ママの体内の血液量は妊娠前よりも大幅に増えます。しかし、血液の量が増えても赤血球の生産が追いつかないことが多く、血液が薄まった状態になりやすいのです。その結果、鉄欠乏性貧血になりやすく、動悸や息切れ、全身の倦怠感につながることがあります。階段の上り下りだけで疲れてしまうのも、こうした体の変化が関係しているかもしれません。

妊娠の時期で異なるだるさ

妊娠中のだるさは、時期によって感じ方や原因が少しずつ異なります。今自分がどの時期にいて、どんな変化が起きているのかを知っておくと、体と上手に向き合いやすくなります。

初期はつわりと急激なホルモン変化

妊娠初期は、見た目では変化が分かりにくいですが、体内では劇的な変化が起きています。つわりによる吐き気や食欲不振で体力が奪われ、一日中だるさを感じる方も少なくありません。また、基礎体温が高温期を維持するため、常に微熱があるような熱っぽさを感じることもあるでしょう。この時期は「何もできない日があっても仕方がない」と割り切る気持ちが大切です。

後期はお腹の重さと睡眠の質の低下

妊娠後期に入ると、お腹が大きくなることで物理的な負担が増し、少し動くだけでも疲れを感じやすくなります。さらに、大きくなった子宮が膀胱を圧迫してトイレが近くなったり、お腹が苦しくて寝返りが打ちにくかったりと、熟睡できない夜が増えるかもしれません。睡眠不足が続くと日中の集中力が下がり、慢性的なだるさにつながりやすくなります。

だるさを感じたときにやってはいけないこと

だるさを感じていても、つい「もう少し頑張らなきゃ」と自分を追い込んでしまうことはありませんか。体が発しているサインを無視してしまうと、かえって回復に時間がかかってしまう場合もあります。まずは、やってはいけないことを確認しておきましょう。

無理に動いて頑張りすぎる

「家事をしなきゃ」「仕事に行かなきゃ」と、責任感から体に鞭を打って動こうとすることはありませんか。だるさを感じているときには無理をせず、勇気を持って休息を選ぶことが、赤ちゃんを守ることにもつながります。周囲に甘えることも、妊娠中に必要なスキルのひとつといえるでしょう。

自分を責めたり我慢しすぎる

思うように動けない自分に対して、「怠けているのではないか」とネガティブに考えてしまうことがあるかもしれません。しかし、妊娠中のだるさは生理現象であり、あなたの意志の弱さとは関係ありません。辛いときは「辛い」と言葉に出して、パートナーや家族に伝えるようにしましょう。一人で抱え込まずに気持ちを共有することで、精神的な負担が軽くなることもあります。

日常でできるだるさ軽減の工夫

特別なことをしなくても、日々の小さな工夫がだるさを和らげる助けになることがあります。「できる範囲で、できるときに」を意識して、無理のない範囲で取り入れてみてくださいね。

こまめな休息と短い仮眠を取り入れる

一度に長く休む時間が取れなくても、家事や仕事の合間に5分から10分ほど目を閉じて横になるだけで、体力の回復が期待できます。完全に眠らなくても、体を水平にしてリラックスする時間を作ってみてください。こまめな「ちょこっと休憩」を挟むことで、一日の疲れの蓄積を抑えられるかもしれません。

軽い運動やストレッチで血流を促す

だるいからといって動かずにじっとしていると、血行が悪くなり、かえって疲れが取れにくくなる場合もあります。体調が良いときは、簡単なストレッチやマタニティヨガ、近所の散歩などで体を動かしてみましょう。筋肉を動かすことは、全身の血流が良くなり、気分転換にもつながります。もちろん、お腹の張りを感じたらすぐに中止して休んでくださいね。

だるさには食事と水分補給

だるさが続くとき、食事や水分補給の見直しが体の回復につながることもあります。つわりなどで思うように食べられない時期もあるかと思いますが、できる範囲で少しずつ意識してみましょう。

鉄分やビタミンB群を意識した食事

貧血予防のために鉄分を摂ることはもちろん、疲労回復を助けるビタミンB群も積極的に取り入れたい栄養素です。ほうれん草や小松菜、赤身の肉や魚、豚肉などをバランスよく食べるよう意識してみましょう。つわりで食事が難しい場合は、食べられるものを少しずつ口にするだけで十分です。サプリメントを活用するのもひとつの方法です。

少量ずつこまめに水分を摂る習慣

妊娠中は代謝が活発になり汗をかきやすくなるため、知らず知らずのうちに脱水気味になっていることがあります。水分不足は血液の巡りを悪くし、だるさを助長させる原因になりかねません。一度に大量に飲むのではなく、コップ1杯の水をこまめに飲む習慣をつけましょう。ノンカフェインのハーブティーなどで、リラックス効果をプラスするのもおすすめです。

睡眠の質を上げるためのヒント

「寝ても疲れが取れない」「なかなか眠れない」という声は、妊娠中のママからよく聞かれます。ぐっすり眠れる環境を少しずつ整えることで、日中のだるさ軽減につながります。

寝る前のリラックスタイムを大切にする

良質な睡眠をとるためには、寝る前の過ごし方が重要になります。スマートフォンの画面を見るのは控えめにして、好きな音楽を聴いたり、アロマの香りをかいだりと、心身を落ち着かせる時間を作ってみてください。お風呂にゆっくり浸かって体を温めるのも、スムーズな入眠を助けてくれるでしょう。心身がほぐれると、自然と眠りにつきやすくなるかもしれません。

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抱き枕やクッションで楽な姿勢をとる

お腹が大きくなってくると、仰向けで寝るのが苦しくなり、寝心地の良い姿勢が見つかりにくくなります。そんなときは、抱き枕やクッションを活用して「シムス位(横向きで片足を前に出す姿勢)」をとってみましょう。膝の下にクッションを挟むだけでも、腰への負担が和らぐことがあります。自分にとって一番楽な体勢を探して、少しでも快適に眠れる環境を整えてくださいね。

気持ちを誰かに話すことも大切なケア

だるさが続くと、「弱音を吐いてもいいのかな」「迷惑をかけてしまうかも」と、つい一人で抱え込んでしまうことがあるかもしれません。でも、気持ちを誰かに打ち明けることも、立派なセルフケアのひとつです。

パートナーや家族に「辛い」と伝えてみる

「最近なんだかだるくて…」と、パートナーや家族にそっと打ち明けてみましょう。完璧に説明しなくても、「しんどい」という一言を伝えるだけで、周囲のサポートが変わることがあります。気持ちを言葉にすることで、自分自身も気持ちの整理ができ、少し楽になれることもあるでしょう。一人で全部抱えなくていいんです。

同じ経験をしたママに相談してみる

家族だけでなく、同じ妊娠中のママ仲間や、すでに出産を経験した先輩ママに話を聞いてもらうことも、気持ちの支えになることがあります。「私だけじゃないんだ」と感じるだけで、不思議と前向きになれることも多いでしょう。SNSや母親学級など、つながりを大切にしながら、自分のペースで周囲に頼ってくださいね。

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まとめ

妊娠中のだるさは、お腹の中で新しい命を育んでいる証拠であり、体が変化に対応しようとしているサインです。決してあなたが怠けているわけではありませんし、この状態がずっと続くわけでもありません。出産を終えれば、体は少しずつ元の状態に戻っていきます。今は「休むこともママの大切な仕事」と考えて、自分を責めずにゆったりと過ごしてくださいね。

m.i(ミィ)は、変化にとまどいながらも日々頑張っているあなたに、そっと寄り添いたいと考えています。できることから少しずつ、自分のペースで進んでいきましょう。完璧を求めなくても大丈夫です。今日という一日が、あなたとお腹の中の赤ちゃんにとって穏やかな時間となりますように。